ポリプテルス飼育記録_23

本記事はポリプテルスセネガルスの飼育記録です。

ポリプテルスはデボン紀(今から約4億年前)からほとんど姿を変えずに現代まで存続している生物です。現在ではアフリカ大陸サハラ砂漠より南のエリアでのみ生息しています。現生で約17種が知られており、体長100cmを超えるものから成魚でも30cm程度に留まるものまで存在します。ポリプテルスセネガルスは60cm水槽で飼育可能といわれ、比較的安価であることから古代魚飼育の入門種とされています。柄のないシンプルな体表をしており、アルビノやプラチナ(白色個体)、ヒレ長などの特殊個体が作出されている種です。

飼育設備

鈴木製作所らんちゅう水槽(60cm×45cm×高さ30cm 水量:約65L)にて飼育しています。一般的な60cm水槽(60cm×30cm×高さ36cm 水量:約57L)よりも奥行方向に幅をとりますが、10%程度水量が多くなり高さが6cm低くなるのでメンテナンス性の向上が期待できます。


水温管理は、夏場にエアコン、冬場は水中ヒーターとしています。

ポリプテルスは鰓呼吸と肺呼吸との両方で呼吸します。肺呼吸の際は勢いよく水面まで上がるので水槽のフタにぶつかってしまうことも考えられます。よって水面の高さはフタから5cm下くらいの位置に留めます。

生体動向

生体の飼育は限られた空間内でその生体に適した環境をつくります。自然環境下でもゆっくりと変化はしていきますが、水槽のような限られた環境では
メンテナンス内容やその手際、給餌量などで飼育環境に変化を起こしてしまい、どうしても生体にストレスを与えてしまいます。特に水換えは急激な水質・水温変化を伴います。とはいっても給餌も換水作業もやらなければ環境悪化の一途です。飼育者にできることは定期的に水質を確認して日々の管理を見直すことかと考えています。
上記の考えから水質検査結果(直近三か月)と給餌量をグラフ化して経過をみています。

水質はテトラのアプリと検査試験紙(6in1)で確認しています。続けることが大事と考えて、できるだけ簡単な方法を選択しています。


重要視しているものはNO2(最適数値は0.30mg/L以下)とNO3(最適数値は25mg/L以下)、pH の3点です。
NO2やNO3は生体の代謝物や排泄物を分解する過程で発生するものです。水中に多く存在するとそれを餌とする菌が増えます。その中には生体の病気の原因となる菌もいるので低い値で留めるよう給餌量に気を付けていきたいです。pHは飼育水中の水素イオンか水酸化物イオンのどちらが多いかを数値化したものです。生体は飼育設備に満たされている水のpHに順応しています。順応していたpHから急激に変化すると再度順応するために消耗します。換水時は水道水(pH7.5程度)を追加します。上記の代謝物や排泄物の分解ではNO2を作りつつpHを低下させるイオンが発生しますので給餌量を調整しながら可能な限りpHは7付近で維持したいと考えています。

ポリプの体調は良好で食欲も増している様子。
餌は人工飼料「グロウF」を与えています。1日2,3粒から朝晩1~2粒ずつに変えてみようかな考えています。前回は給餌タイミングで餌の散らかし、食べ残しの具合に差があるような気がしていましたが、単純にそのとき食べたい量にバラツキがあるのかなと。よって給餌量を抑えつつ回数を増やして様子見してみようと思います。そもそも「グロウF」の使用方法に「1日1~2回、5分間で食べつくす量を与えてください。」と記載ありますね。用法容量は守らないとですね。あとはメタボ体形にならないように気を付けたい。

本記事は小型古代魚 ポリプテルスセネガルス の単独飼育の状況(お迎えしてから23か月目)を書き留めるものです。
ここに書き留めた内容が熱帯魚飼育をはじめる切っ掛けや何かしらの役に立てば幸いです。

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