ビオトープをベランダに設置_メダカ飼育

youtubeでメダカの動画を検索していたことでした。屋外に設置した水鉢に水草やメダカを導入して生態系を作り出し、そこにきれいにスイレンが咲いているのに魅せられて、全く利用されていないベランダのスペースにビオトープを設置してみました。ビオトープは日本語訳で生物空間となります。大き目の水鉢などの限定的な空間に土と水を入れて、植物や昆虫、魚類などを迎え入れて、自然環境の再現を試みること と認識しています(間違っていたらすみません)。

スイレン栽培と並行して、小型肉食魚ポリプテルスセネガルスの餌用にビオトープでメダカを繁殖させることも目論んでいたのですが、どうにも私の管理がメダカに対して不適切で生存が難しい環境となってるようです。5匹お迎え→1ヵ月で全滅を2回連続で起こし、3回目で5匹お迎え→2匹のみ現在まで生存という成績の悪さです。これから屋外でのメダカ飼育をはじめてみようと考えている あなた の失敗しないための反面教師的な参考になれば幸いです。

飼育設備

設置したビオトープのイメージ図です。
4月下旬の最低気温が10℃以上の頃にスタートしました。

水槽となる容器は、容量5L程度の10号水鉢です。砂利などの床底は入れず、カルキを抜いた水道水を入れて、そのままスイレンのポットとウィローモスを沈めただけのシンプルなレイアウトになっています。ウィローモスは南米原産の水草です。メダカの産卵床となります。また成長が早い種であり、それだけ水中の余計な栄養源を消費するので、メダカにとっての空気清浄機の働きを狙っての導入です。酸素の供給は、屋外ならば風によって水面が揺れることで水中に酸素が溶け込むので不要としています。

ベランダは北東向きにあり、できるだけ日当たりのよい場所に設置しました。昼夜での水温変化をできるだけ穏やかにするために、2cm厚くらいの木の板(集成材)を間隔を空けてベランダの床(コンクリート)に敷くことで空間をつくっています。冬もそのままの状態で過ごし、1cm厚み程度の氷が張ることもありましたが、晩秋まで生存した個体は春まで生存できました。

環境整備

メダカを迎え入れる前に、生存できる環境を整えます。
人間が餌を与えるなどで余分な栄養が水中に投入されると下記の理由でメダカが毒で亡くなってしまうので、微生物が水槽に繁殖してからメダカなどをお迎えします。なので最低限水質確認してメダカを迎え入れました。元居た環境(販売店)の水から別環境(ここではビオトープ)の水に慣れてもらうための水合わせも実施します。

水質確認をする理由(その経緯)について、
メダカの排泄物や食べ残しなどからは時間経過(腐敗や分解)により毒素(アンモニア)を発生させます。細菌などの微生物(多種います。ここではバクテリアと一括させてもらいます。)にはその毒素を栄養源とするものがいます。栄養源とする過程でさらに別のものが発生するのですが、それはまた別のバクテリアが栄養源とし、いずれ植物やメダカの捕食対象となるバクテリアの栄養源となります。
バクテリアは、それらにとっての栄養分(生物の排泄物や枯れた植物などの有機物)があれば屋外でも屋内でも時間経過で発生します。メダカ、植物、バクテリアがバランスよく存在したビオトープならば、適量の栄養源が供給、もしくは循環していれば長期的に維持できる環境になっているはずです。ちなみにバクテリアは水中に漂っているよりも、土や石などの細かな凹凸のある表面に定着しやすいです。初期設置したビオトープならば、スイレンポットの土の部分でしょうか。上記の水質確認では、アンモニアの濃度を把握できていません。今思えば、不明微生物の住処となるような場所が少なかったことでアンモニアを分解するバクテリアの増殖が追い付かずにメダカを弱らせてしまったのかもしれません。

管理

日々の管理について、1週間に1回程度確認し、水面が下がっていたら水を足すだけです。
メダカへ餌は与えません。屋外ならば餌となるボウフラ(蚊の幼虫)や捕食対象となる微生物が発生するので不要なようです。微生物は水道水に含まれるカルキ(殺菌成分)に弱いので、足し水や水換えなどのメンテナスを実施するときには新しく導入する水のカルキを天日干しやカルキ抜き剤などで除去しておきます。

冬になり、水面が凍っても基本は放置です。

週間天気予報予報などを確認して、水鉢内すべての水が凍ってしまう懸念があったときは氷を除去して水を継ぎ足しました。

過冷却で水を注いでいる最中でも凍り始めるような環境でも、鉢底のほうまで凍り付かない限りはメダカは生存可能なようです。また、ウィローモスも同様なのか越冬できました。

反省

初期の迎え入れは5月中頃に5匹で、1ヵ月程度で全滅しました。つづけて5匹をむかえいれたのですが、8月に入る前に同様の結果を招きました。
実施していた管理手順として、2日に1回ペースで1匹つき小型熱帯魚用人工飼料を2粒与えていました。また1週間に1回ペースで鉢の底に溜まった糞をスポイトで除去して、減った分の水を汲み置きでカルキを抜いた水道水で補給していました。この手順は不適として、職場でメダカを飼育している御方に相談し、「屋外ならば餌は与えない」「メダカは本来 淀みにいるものだから汚れ除去不要」つまり放置するのがよいとアドバイスいただきました。
試しに新たに5匹を導入し、アドバイスのとおりに迎え入れてから全く手をふれず週末に少しだけ観察していました。9月頃に2匹の死骸を確認し、10月頃に1匹が消えていることに気付きました。御方曰く、完全に水が出来上がっている状態になったら死骸が残らなくなるらしいです。残った2匹は現在も生存しています。振り返りとして、定期的な給餌と糞の除去はビオトープを長期維持するに重要なバクテリアの種類を偏らせ、生態系のバランスを崩すようなことをしていたのかもしれまん。また最後の5匹を迎えたときに、一時的にでも水質維持に寄与するかもと考えて室内の水槽からマツモを10cmほど導入していましたが、1ヵ月もたたないうちにバラバラに砕けていました。室内水槽は軟水にするろ材をいれており、ビオトープの水と比較して総硬度に差があります。これによりマツモを早々に枯れさせて水質悪化を招いてしまったことにより、水が出来上がるまでを遅らせてしまったのかもと推察します。

春になってもしばらくは水足し程度の放置気味で様子見し、状況次第で改善を図っていこうと思います。

追記
春から餌は与えず足し水のみの放置を続けてきたビオトープですが、夏に入り一気に熱くなった時期に残り1匹になり、その後の2021年9月の三連休初日に最後の1匹がいなくなっていました。まず、夏に起こったと思われることは水温上昇もしくは何らかの外的要因によりメダガが驚いて水槽から飛び出したことによるものです。画像には残していませんが、干物になった状態で発見しました。次に9月の三連休に起こったことは、台風(熱帯低気圧?)の接近による大雨の影響で水位が上昇しそのまま流されたのかなと考えています。台風の接近で植木鉢は室内にいれる作業をしている際は生存を確認していました。睡蓮鉢は背が高くないし飛ばされないだろうと考えてそのまま置いていました。確かに微動だにしていませんでしたが、もし推測通りのことが起こっていたならば危機管理が甘かったとなります。次回ビオトープする際にはもっと深さがあり水位を低めにしても十分な水量を保てる容器を選択し、台風の接近のような非常事態が予想される場合は室内に入れることも実施する対策を講じようと存じます。

ご指摘、改善点など あるかと存じます。もしよろしければご教示いただけますと幸いです。

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